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From: 竹田伸幸 <takeda@ses.co.jp>
Subject: Re: 光ファイバーって実際はどうなってるの?
Date: 1999/04/14 00:44:18
Reference: internet/00214

4月13日に、take-winさんは書きました。

>> 岡山情報ハイウェイでは、今年度から WDM 化が進んで、基幹 24Gbps(2.4G*10)、
>> 支線 622Mbps 化をすすめるそうです。
>・・・・
>・・・・
>> 基幹 WDM 化は、3ヶ所の ATM 装置を WDM 装置へ切替えるだけです。自設網
>> だから、ランニングコストは、誤差の範囲でしか変わりません。
>
>
>と言われましたが、線の引き直しなどしなくていいのでしょうか?

ありません。

>想像(1)
>一本一本は髪の毛ほどの太さであるので、
>心線(補強のためのワイヤーか何か)の周りに何十本、何百本と巻き付けて
>同軸ケーブルぐらいの太さにする。
>容量が少ないときはそのうちの数本だけ使い、
>容量が大きくなったら残りの部分を使う。

容量が大きくなっても1対なのは変わりません。

>想像(2)

>基本的には想像@と同じだが、
>容量が少ないときは、1本当たりの容量を少なくし、
>多くなったら変調方式(光通信でこんな言葉があるのかな?)を
>変えて、1本で大容量が送れるようにする。
>例えば、
>通常は1本で1.5M送るが、
>容量が必要になったときは1本で6M送れるよう通信装置を変える。

こっちが近い。通信装置というより通信方式といえばいいのかな。

64Kbps だろうが、25Gbps だろうが両端の装置間の光ファイバは
同じ物

例えば、ATM OC3c(155Mbps)のインターフェイスカードのささった
ATM装置を両端において、1対のファイバで結べば、156Mbps のライン
で、ATM装置のインターフェイスカードを OC12c(622Mbps)のカードに
繋ぎかえれば、その日から 622Mbps

ATM装置はずして、1対のファイバで、2.5Gbps を10本束ねられる
WDM装置に繋ぎかえれば、その日から 25Gbps :-)


WDM(波長分割多重)とは1対の光ファイバに波長の違う光を通し、
それぞれを利用することで伝送容量を増やす技術

例えば、10多重できるWDM装置であれば、容量が10倍にできる。
言い換えると、今まで10対必要だったのが、1対で済んでしまう。

#もちろん、多重化するとそのファイバが物理的に死んでしまうと
#被害が大きい。対策として、バックアップ線や経路が違うものを
#用意する、ループを組んでおくなどで対応できる。

このあたりは、今月のインターネットマガジン1999/5, P346 にも
ちょっと出ているかなぁ。

#1対のファイバで送れる限界は10Gbps。WDMの登場で100多重できる
#ようになれば、1Tbps(テラ)になると書いてますなぁ。
#でこれを複数ファイバーで束ねれば、Pbps(ペタ)も夢ではない。

>また、メタルケーブルに比べどのようなデメリット(問題点)があるのでしょう?

取り扱いが難しい。折れるときは簡単に折れる。
材質上、当たり前のことですが。

敷設コストが高いとかいっていますが実はそうでもないようです。
一本あたりのコストは高いですが、メタルとは一本あたりの容量が違うし、
実際の敷設は何本か束にして敷設するから、容量あたりの敷設コスト
でいえば安いのでしょう。

結局、自設網だからできることです。距離さえ許せば(2Kmくらいかな)、
100BASE-FX でファーストイーサネットを通してもいいんです。:)
つまり、2Kmくらいの自設ファイバがあれば、その両端に 100BASE-FXの
イーサネットカードを挿したPCを両端に用意してファイバーに直結する
こともできるんです。:)


#そういえば、岡山情報ハイウェイはWANでなく、LANであるという
#考えだそうな。
#同じ敷地の建物の間を自設の光ファイバで結んだネットワークがLAN
#であれば、違う敷地の建物の間を自設の光ファイバーで結んだネットワー
#クも、やはりLANであるということだそうで。
#
#確かに無線で数キロ先を自前で結んだときも、無線LANといって、
#無線WANなんていわないなぁ。。。