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From: 白石 健治 <cavin@cavin.co.jp>
Subject: スーパーかんぽくんの戦い(その1の2)
Date: 1999/01/22 22:04:07

スーパーかんぽくんの戦い(その1の2)

その後、松下通信工業のK氏とN氏が松山の小社へ来訪されソフトの権利の実施権の
契約の要請があり、お聞きすると提示金額はなんとも少額でしたが実施料の契約がで
きればと交渉には応じる事とした。

さて、いよいよ平成5年4月(1993年)には新簡易保険制度の完成の年となった。

平成5年4月には特約制度改正、今回は料額表の厚みが増すのではなく、特約保険料額
表として新たに料額表が増える大改正となり、スーパーかんぽくんのプログラムとデー
タの変更は大変な作業となります。
しかしスーパーかんぽくんユーザーである職員の方々の声援がエネルギーです。

連日連夜の3ヶ月ほどの昼夜を問わない突貫作業で特約制度改正版スーパーかんぽくん
をお客様に提供できる事となりました。

そんな忙しいおり、松下通信工業のN氏が来社してパスワードを解いたとかでスー
パーかんぽくんのプログラムのコードリストを表示して「私もハッカーなんですよ」
と自慢をされる。
今流でいえばクラッカーでしょうか。

1991年4月(平成3年)から1993年4月(平成5年)にかけて新簡易保険制度
が完成する事になります。
とにかもかくにもこの間の作業量は膨大でした。

完成した製品は保険営業職員皆様の大きな評価を受け販売量も急激に伸びて平成5年
7月にはキャビンシステム株式会社とし法人化も完了します。

この頃、「スーパーかんぽくん」は中国郵政局、東海郵政局でご利用を頂きました。

その後、夏には松下通信工業に外務職員用携帯端末機「ガイタン」の平成5年度末に
10,000台以上の郵政省導入の内定が決まったとの話を聞くことになります。
#結果は13,000台

この当時、小社ではお客様である簡易保険営業職員の皆様の人数を27,000人〜30,000
人と想定し計画を練っていたため、限界需要(限界顧客)が40%から50%程度減
少するための見直しを迫られる事になります。
これで「スーパーかんぽくん」の最も有力な1万3千人の顧客を失う事になりました。

松下通信工業の「ガイタン」導入が小社の経営にダメージを与えないよう、次期製品
の計画を前倒しして、1993年12月には「スーパーかんぽくんDB」を発売します。

松下通信工業との契約も、[「偉い人」が出てきて社長名での契約はできなくなった、
情報システム事業本部長でお願いしたい]との旨の連絡があり契約内容に進展もなく
不調に終わることとなりました。

この秋、簡易保険局経営数理課から川村課長補佐と矢野氏がテクノプラザ愛媛の小社に
来訪いただきました。
これからの「スーパーかんぽくん」に搭載する機能の打ち合わせをさせていだだける
機会になります。

スーパーかんぽくんもご評価を賜り、郵政省導入を目指す「スーパーかんぽくんU」の
作成が始ります。
ここでシャープ株式会社の本格的なご協力を得る事になります。

余談ではありますが、平成5年(平成4年度)の四国郵政局長は足立盛二郎殿で、現在の
現職の郵政省簡易保険局長です。

もしこのページをご覧になる機会があれば小社製品をよろしくお願い申し上げます。

つづく