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From: 白石 健治 <cavin@cavin.co.jp>
Subject: かんぽくん物語99(はじめに)
Date: 1999/01/16 20:28:30

                         はじめに

  「かんぽくん」が誕生した1990年7月、日本はバブル景気の絶頂期にありました。
また、この時代は近代日本の資本主義の思想原理が牙をむき出した時代でもあります。
当時、当社は松山市内でパソコンショップを営んでいましたが、近所の資産をを持つ商店主
等にはバブルの資産価値の上昇に狂喜する人も居られました。
そんな折、大資本の流通業者が地方へ進出する中で、当社は「パソコンショップ」としての
役割は後退し本来の事業目標に挑戦をはじめます。

この当時の地方は労働意欲のある優秀な若者を都市へ送る供給基地の様相を呈していました。
当社の目標はソフトウエア産業へ進出し微力ながらもそのような若者の働く場所の供給による
海外にも進出できるマルチベンダー企業をこの地方に創設する事です。
我々はこれをCAVIN(キャビン)構想と呼びました。

幾らかの試行後、多くの人の協力を得て簡易保険料額計算ソフト「かんぽくん」を発売します。
まだまだソフトとして未熟で、未完成な「かんぽくん」でしたが多くの郵便局職員の方々にご
利用いただきました。

そのあと、1990年10月から1991年には大きなバブルが崩壊します。

しかし、この時の職員の方々との出会いが1991年12月発売の「スーパーかんぽくん」へ
と結実します。

さて、1991年度から1993年度にかけて簡易保険制度の大改革もあり簡易保険は需要者
の多様性に応えるよう改善される事となり保険料額計算は複雑さを増してゆきます。

毎年毎期のごとく改善される保険制度に対して、ご利用いただく職員の皆様に年代に偏りのな
い利用ができ、場所を選ばず、手軽で、効率の良い営業を目的とする簡易保険料額計算ソフト
「スーパーかんぽくん」は、ほぼこの時期に完成いたしました。

さらに職員の皆様ともに需要者の要望に応え、信頼される営業を目指す「スーパーかんぽくん」
は簡易保険局経営数理課のご指導を得て1994年4月には電子手帳型保険料額表(Electronic
 rate book)「スーパーかんぽくんU」を完成し7月には発売させていただきました。

残念ながら、この過程で昨年(1998年)亡くなられた星新一氏の「人民は弱し官吏は強し」
を彷彿させる境遇に「スーパーかんぽくん」はさらされることになります。

今、問われている現代文明のもつ大きな欠陥である日本の様々な構造問題が議論される今日、
この問題に直面した「かんぽくん」の歴史を来る新世紀の日本経済再生の一助に、またこれから
活躍される若者の参考になればと記録します。

なお、今回連載する問題は一部の大企業と中央官僚、OB等に関わる事であり郵政省および郵便局
を中傷するものではないことにご留意をお願い申し上げます。
当社のような弱小零細企業の製品に目を向けていただいた官僚が郵政省に存在された事、郵便局
の職員の多く方々のご協力のもとに「スーパーかんぽくん」が成長した事実も読み取りいただき
誤解の無いようにお願い申し上げます。

私は公共サービスとしての郵便局は現在、社会的問題である民間金融機関の大きな問題を考え合
わせると、この国にとって必要であると考えています。

今後とも、日本を広く面で国民を支援するより良いサービスを提供し、国民とともに歩む郵便局
の役割がより市民の信頼を得て日本、地域の発展により貢献、ご発展されますことを祈念申し上
げます。


小社の製品が皆様の一助となりますよう今後とも努力させていただきます。



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